せっせと手づくり

~ニットソーイング好きの日常を綴っています~

ニット生地が波打つのはなぜ?解決法7選!

伸び縮みするのがニット生地のいいところですが、ミシンで縫った時に波打ったように伸びてしまってがっかりした経験ありませんか?

まさに今がそういう状態でしたら、すぐに解決するかもしれませんよ^^

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ニット生地が波打つのはなぜ?

ミシンには、押さえの下に送り歯があります。

ギザギザの送り歯で、生地を後ろに送って縫っていきます。

送り歯は下にしか付いていないので、下の生地は順調に後ろへ送られていきますが、上の生地はおいてけぼりを食ってしまうんです。

上下の生地が縫いずれして波打ってしまいます。

 

今使っているミシンが家庭用か職業用なのかでも違いがでます。

どちらのミシンでも波打つことはあるんですが、職業用ミシンのほうが波打つことが少ないです。

家庭用ミシンと職業用ミシンを比べてみると・・・

家庭用ミシンは、ジグザグ縫いなど多種多様な縫い目ができるので、それに合わせて針穴が大きくなっています。

横幅は8㎜くらいありますね。

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一方、職業用ミシンの針穴はというと、2㎜しかありません。

職業用は直線縫い専用なので、この小ささでも問題ないんですね。

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針が針穴へ落ちるときに生地が伸びてしまいます。

なので、より穴が大きい家庭用ミシンの方が縫い伸びしてしまうんですね。

 

このことを踏まえて、解決方法を探っていきましょう。

ミシンでニット生地が波打たないように縫う方法

今回使うミシンは家庭用ミシンです。

生地は、柔らかめのスパンテレコにしました。

スパンテレコは横方向によく伸縮するので、地の目に対して直角に縫ってみました。


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なにもしないで縫ったところ、波打っているのが分かると思います。

これを「通常」として、どうしたらこの生地を波打たないように縫えるかを探っていきたいと思います。

 

1.薄い紙(純白紙)

よく、トレーシングペーパーを挟んで縫うといいよって聞いたことあるんじゃないでしょうか。

うちにトレーシングペーパーが無かったので、製図用紙に使っている純白紙を挟むことにしました。

純白紙は、片面がツルツルで、もう片面がザラザラしている薄い用紙です。

Yシャツを買った時に、シャツの中に入っている紙って言った方が分かりやすいかもしれませんね。

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純白紙を細長く切って、生地の下に当てます。

ザラザラした面を生地側にした方が、摩擦があっていいですよ^^

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通常の隣に縫いました。

波打っていないようですが、縫い始めと縫い終わりの生地のたるみが気になります。

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裏返して紙をはずしましょう。

紙をこのまま上に引っ張らないでくださいね!

無理に引っ張ると、生地やミシン目が伸びてしまいます。

まず、ミシン目で紙を折り返して跡を付けてから、それぞれ横に引っ張るとミシン目で紙が切れて外れますよ^^

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はずして表に返しました。

ほとんど波打っていませんが、少しだけ縫い始めと縫い終わりの生地がたるんでいます。

これはアイロンで押さえると解消するので、薄い紙を生地の下にあてる方法は〇ですね。

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2.紙やすり

目の細かい紙やすりを3㎝幅に切って使います。

紙やすりは、生地と押さえの間に入れて縫いましょう。

私の家庭用ミシンはJUKIのものなんですが、針が中央ではなく左に寄っているんです。

なので、紙やすりを右に置いていますが、針が中央にあるミシンでしたら、紙やすりは左側に置く方がやりやすいと思います。

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波打つことなく縫えました◎

生地のたるみもありません。

実は、私はいつも紙やすりを使ってまして、長いものや短いもの何枚か用意して使い分けているんです。

紙やすりだと間違って縫ってしまっても、紙やすりを破けばミシン目をほどかなくて済むので安心です。

直線を縫う時には定規代わりになるので、真っすぐ縫うことができますよ^^

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3.ベルト芯

次はベルト芯です。

厚みのない薄いタイプのベルト芯が使いやすいです。

紙やすりを使う前までは、このベルト芯を使って縫っていました。

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縫った感じは紙やすりと同じで縫いやすいです。

波打ちはほとんどありませんが、紙やすりの方がきれいかな?

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4.ティッシュペーパー

出来れば、家にあるもので出来たらいいなと思って、目についたティッシュでやってみました。

縫いにくい(^^; 上の生地がずれているのが分かります。

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縫い終わって裏返してみると、波打ってますね(>_<)

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ティッシュを外して表に返して比べてみましょう。

何もしないよりはいいけど、波打っているのでティッシュはダメでした。

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5.縫い目を粗くする

縫い目を粗く(長く)すると、伸びにくいと聞いたことがあるのでやってみましょう。

道具もいらないし、これで解消されれば簡単ですね!

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うーん、通常よりはいいけど、波打ってますね。

伸縮性の低いニット生地だと有効かもしれません。

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6.マスキングテープ

そろそろ試すものが思い浮かばなくて、キョロキョロと周りを見渡すとマスキングテープを発見!

縫いたいところに貼ってからミシンを掛けます。

おぉーっ!縫いやすい!!

テープが生地にくっついているのでズレる心配もないし、生地もたるまないのでスイスイ縫えました。

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マステを外していきます。

テープを生地を伸ばしてしまわないように、気を付けながら取ります。

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全然波打ってません◎

縫いやすさも抜群でした!

ただ、長い距離を縫う時はマスキングテープもたくさん使うことになりますね。

さっき剥がしたマステは、まだ粘着力が残っていたので、もう1回は使えそうでしたけど。

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7.官製はがき

 また、周りを見渡して見つけたのが官製はがきです。

縫いやすそうなので試してみることに。

縫った感じは紙やすりと似ています。

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結果は少し波打ってしまいました。

紙やすりは摩擦が大きくて生地にピタッと張り付いていたのに対し、ハガキは少しすべる感じがしました。

厚みは丁度よかったんですけど残念です(^^;

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今回試した方法の結果はこちらです。


純白紙(薄い紙) ○
紙やすり     ◎
ベルト芯     ◎
ティッシュ    ×
目を粗くする   △
マスキングテープ ◎
官製はがき    △

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7種類試して分かったこと

生地の下に何かを挟むより、生地の上に置いて掛ける方が効果的でした。

紙やすりはホームセンターや100円ショップで手に入るのでおすすめです。

ニット生地に慣れていない初心者さんなら、ずれる心配がないマスキングテープが縫いやすいですよ^^

直線なら紙やすりやマステ、曲線を縫う時は純白紙(薄い紙)など、使い分けてもいいですね。

 

ニット生地が波打ってしまった時は・・・

色々やってもニット生地が波打ってしまった時は、スチームアイロンで直しましょう。

生地にスチームアイロンを浮かすように掛けます。

生地が柔らかくなったところで、伸びたところを元に戻すように縮めて整えます。

もう一度やさしくアイロンを掛けると、波打ちは軽減されていると思いますよ^^

 

今まで感覚的にやっていたことですが、色々な方法を試して比較すると違いが分かって勉強になりました。

 本番前に端切れで試し縫いして、どの方法が向いているか、やってみてくださいね^^